2月某日、内装デザインをお願いしているご夫婦を

長野県松本市にお招き。

何軒か家具屋さんを巡り、お手本にしたいパブを巡り、はたまたバルブの工場見学にも!!?行ってきました。

今回はなぜ、この地、松本にフォーカスを当てて、デザイナーのご夫婦をお呼びしたのか説明したいと思います。

なぜ信州まつもと?



漆黒のカラス城(松本城)でおなじみ。

長野県の中心に位置する、松本市。

東京からはJR新宿駅から特急あずさに乗れば3時間もかからないちょうど良い距離感。

そして、松本はわたしの故郷です。

この春、代官山にバルブという名前のお店がオープンします。こだわりのコーヒー、エールビール、スコッチウイスキーが飲めて、おいしいフィッシュ&チップスのあるパブです。

そもそも「バルブ」と名づけた理由。


簡単に言うと、

バルブ=つながり。

と考えています。バルブの直接的な意味が【つながり】というわけではありません。


まずは由来となった、バルブ工場についてご説明させていただきます。

バルブ工場が由来?




【バルブ】と聞いて、どんなものか想像つくでしょうか?普段、あまり意識しないものですよね。

バルブは、液体などの流れの調節を行うためにパイプ同士を《繋いで》いるものです。弁、ともいいますね。

流れを通したり、止めたり、量を調整する役目のバルブがきちんと役目を果たさないと、日常生活に支障をきたします。水が出てこない。ちょうどよい水量でシャワーを浴びることができない。もしくは水がジャージャー流れっぱなし、なんてことになります。

そんな縁の下の力持ちを、製造している工場は全国にあります。水、油、ガスなどのためのバルブ。その中の水道用のバルブを製造している会社が、松本市に。



じつは、その経営に携わったキーパーソンがわたしの祖父でした。


もともとはわたしの母方の祖先が、家号「赤銅屋【あかがねや】」として事業を明治時代に始めました。文字通り銅を扱う事業をおこなっていました。

祖父は、ムコ養子でした。わたしの祖母と、結婚した後、社長に任命されます。アイディアマンで、なんでも形にしてしまうカリスマ的存在だったらしいです。ゴルバチョフにどことなく似ていた祖父、仕事一筋で品質と仲間を大切に守りながら、会社を盛り上げていきました。

明治時代では違う事業でしたが、祖父の代で銅を使った水道管用バルブの製造を始めました。製造から販売まで、またオリジナル商品の開発を手掛け、会社の規模も大きくしたのでした。

工場見学に行きましたが、すごく丁寧な製造をしている!というのが感想です。まず鋳物工場で銅と他の素材の調合から始まり、形にして、裁断し、ひとつひとつ丁寧に目視で検品し、正しいものだけが磨かれて、売り出されます。

さまざまな商品がありますが、中にはシャンパンゴールドのような美しい輝きのものがあり、とても印象的でした。『赤銅』を彷彿とさせます。

と、まあ、バルブ工場の話はこのくらいで良いでしょうか。

わたしと主人は、わたしの祖先は【あかがねや】という家号であり、銅という素材を古くから扱っていたという点に強く惹かれました。

銅は、

1.熱伝導率のよさ

2.イオン化効果

と、飲食の場でもとても重宝されている素材なのです。


一つ例を挙げるとしたら、ウイスキー。


ウイスキーをつくる際、銅は必須です。


ウイスキーの蒸留器《ポットスティル》は何を隠そう【銅】で出来ています。



銅製の蒸留器でしか、美味しいウイスキーにならないという事実があります。

わたし達は銅の不思議な力を信じています。

お店の中には、銅のモチーフのもの、銅色のものをところどころに散りばめることができたら良いなあと考えています。

祖父が着目したことってなんだろう。【バルブ】の役割としての強さ。目には見えませんが、ひとびとの暮らしと水をつないでいるからこそ、人の暮らしが豊かになってる。

そして、【銅】の素材としての強さ。赤銅屋が守ってきた品質そのものです。銅は今やとても高価な素材ですが、安価なものに頼らず、《本物にこだわる》ことも大切にしました。丁寧なモノづくりを心がけていたのです。


【バルブ】のはじまり

飲食業というフィールドの中で【バルブ】的な存在になるには?

わたし達がつなぐことができるのってなんだろう?

人が、何かとの【つながり】がみえる時、ちょっとだけ豊かになるんじゃないかと。

または、力をもらえる。

つながり、それは、人と人かもしれないし、『食』『文化』『音楽』『過去』『未来』。。つながりにはいろんな要素があると思います。そんなものが集まる、集まりやすいお店づくりをしていこうと考えています。

わたし自身が、先祖とのつながりに気づけたことが全てのきっかけになったのです。

つながりに気づいて、

わたし達にできることがあるとパワーをもらいました。

これが、わたし達のはじまりです。

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